印刷方法

活版印刷には、大きく分けて活字で印刷する「活字活版印刷」と、樹脂版などを作って印刷する「凸版印刷」があります。

弊社では活字本来の美しさが活きる「活字活版」を大切に続けていますが、どちらも目的に合わせてお選びいただくのが一番です。このページでは、「活字活版印刷」、「凸版印刷」、加えてステーショナリなどで人気をいただいている「罫線」についてご説明します。

活字活版印刷

鉛活字と込め物(スペース)を使って版を組み、印刷する伝統的な活版印刷です。

活版印刷の繊細かつ力強い文字のラインは、他の印刷では味わうことができません。
レイアウトや文字サイズには制約がありますが、文字を愛する方にはぜひお勧めしたい印刷方法です。

弊社では罫線と組み合わせた印刷も得意としております。
オリジナルのステーショナリや各種カード類にもぜひご活用ください。

凸版印刷

樹脂凸版を使った活版印刷です。
樹脂で凸版(ハンコのような版)を作り、活字活版と同じくインキを付けて印刷する方法です。

データや手書きの絵から版を起こせるので、イラストや、活字にないフォントで印刷したい方におすすめです。
データはイラストレータファイルで入稿いただけます。

凸版と活字を組み合わせることも可能です。
ロゴは凸版で、文字は活字で、、といった形のショップカードや名刺も承っております。

罫線

活字と同じ材料またはアルミで作った薄い金属板です。活字と同じ高さになるように作られています。
罫線といえば、今ではEXCELなどでボタンひとつで描けるものですが、活版印刷では一本一本、鉛の罫線を機械で決まった長さに切り分け、活字のサイズと合うように計算をしながら版を組みます。

表組みをしたり、タイトルを囲ったりといった用途のほかに、ステーショナリに使ったり、名刺のワンポイントに使ったりと様々な応用ができる素材です。
直線のほか、波線や点線、二重線、波線と直線が組み合わさったものなど、様々な柄があります(このような装飾的な罫線を飾り罫といいます)。
もう生産が行われていないため、在庫のある種類のみとなりますが、組み合わせることでユニークなデザインに仕上げることができます。

弊社でも罫線を使ってオリジナルのステーショナリ(宛名シール、便箋、一筆箋など)を制作しています。
活字や凸版と組み合わせることも可能です。

参考映像

世田谷文化生活情報センター生活工房にて開催された「活版再生展」(2007年5月)で上映された映像です。文選、組版、印刷の工程をご覧いただけます。

制作(財)せたがや文化財団世田谷文化生活情報センター 生活工房